アダム
Adam
- age
- 33歳
- height
- 182cm
- color
- タラズマン・レッド #d80039
なあきょうだい、どんな記憶や感情だって
いつか滅んで過去の遺物になっちまうだろ?
それを見つけ出すために俺は生きてるのさ。
トレジャーハンター。遺跡や沈没船、廃墟などを探索し、遺された財宝を探し出す。少年時代より冒険心が強かった男にとってはまさに天職だった。「その日」も宝を求めてジャングルの遺跡の最奥部に潜っている最中で、だから神様も男の存在を見落としたのかもしれない。数日ぶりに地上へ戻ってきた男が目にしたのは、衝撃波らしきものによってなぎ倒された木々と掘り返された大地。持ち前の体力とサバイバル能力を駆使してどうにか妻子が待つ家に帰ってきたが、最愛の家族は己を除いたすべての人類と同様、すでにこの世界にいなかった。そうする間にも自然は凄まじいスピードで回復し、それに反比例して人類が築いた文明は巨大な廃墟と化していく。一時は生きる意味さえ見失った男が下した決断。それは人々がかつて生きた証跡をこの手で集めること。己の意識が創り出した「相棒」とともに、今日も男はこの世で最も価値のある何かを探している。
クリフォード
Clifford
- age
- 59歳
- height
- 180cm
- color
- オックスブラッド #56001f
聞いた話はたくさんあるが、他人事さ。
生憎私自身は冒険者じゃなくてね。
根を張らずにはいられない性分なんだよ。
世界は静かに死んだ。少なくとも男の世界はそうだった。ゆっくりと終わりに向かう地球上で、生き永らえた意味を考え能動的に行動するには少々歳を取りすぎていて、生命として遺されたのは偶然と取りこぼしだとはっきり割り切ってから数余年。人が作ったものは人の手がなければ呆気なく朽ちていくことを知っていたから、蓄えたものの管理を主に生業とする生き方をしていた。几帳面で勤勉、かつ頑固。教鞭を執っていた過去ゆえかプライドが高く、周囲からは偏屈な厄介爺として名高かった。しかしそれらも人を介する評価の話。まさか一生で人間に関わらずに生きていかねばならなくなるとは思わなかった。凝り固まった対人スキルの鎧を脱いだら案外円かな男だったのは、世界の終わりより先に逝ってしまった妻だけが知っていた。男は最愛の妻に少しでも楽しい話を持ち帰るべく、愉快で不思議な経験として新たな友人のことは歓迎しているようである。
エヴァンジェル
Evangel
- age
- 12歳
- height
- 157cm
- color
- Ice Crystal Blue #a6e3e0
朝がくるまで手をつないでいてくれる?
こわいんだ、ひとりぼっちになるのが。
ルポライターの父と、絵本作家の母がいて、どちらかといえば少し裕福な家庭で育った。毎日学校へ通い、友人と戯れ、放課後には秘密基地に集まって、日暮れと共に帰宅するとあたたかな夕食が待っている。そんな、ありふれた、ごく普通の、どこにでもいるような子どもだった。強いて特徴を挙げるならば、見聞きしたものや思い出を欠かさず書き留めていることか。けれどそれも、特筆するほど珍しいことでもなかろう。穏やかな日常が突如として消え去ったときのことは前後の記憶がぽっかり抜け落ちている。いかに生き抜いてきたのかも曖昧で、傍らにぬくもりを感じたそのとき灰に染まっていた世界が彩り始めたのだという。心の奥底にある真実に気付かないふりをして、ひとりぼっちではない証を確かめるように触れ合いを好むところがある。生まれ変わる途中のこの世界でふたたび生命が息吹く未来を期待して、己が生きた記録が誰かへ届くよう夜毎褪せた日記帳を開く。
ジジ
Gigi
- age
- 16歳
- height
- 162cm
- color
- Butterscotch #C98932
あら〜、今日もとってもいい夜だねえ。
ごはん食べたら、おかいものにいこっか。
燃料でしょ〜、水と、あとね…ワンピース!
燃料でしょ〜、水と、あとね…ワンピース!
人類が死に絶えた日のことをジジは知らない。13歳のある日、事故にあって次に目覚めたのは病院のベッド。目の前には溢れる花々、クリスマスみたいに積まれたプレゼント、無数の手紙、それから床に倒れたパパとママ。残された手紙やビデオで知ったのは、ジジが気を失った翌日に、太陽を覆うほど大きな宇宙人の船があらわれて、この一昼夜の間に精神活動のあった知性体の魂を吸い取ってしまったこと。そして宇宙人の通達から人類が死ぬまでのたった3時間の猶予の間に、ひとり生き残るかもしれない娘に、たくさんの人が愛のおくりものをしてくれたことも。──それから、一年のほとんどが冬の夜のようになってしまった世界で、まだジジは生きている。ひとりでできることは増えたけど、のんびり気ままで甘えたな性格は変わらない。みんなから愛された実感がきえてしまわない間は、しあわせに生きてみたいとも思う。さびしいときには、友だちをハグもできるしね。
静
じん
- age
- 33歳
- height
- 178cm
- color
- 鳳仙紫 #8B658B
月に影、それからおまえ。
俺が歩けばぞろぞろ後からついてくる。
毎日パレード気分だぜ。
ストイックな見目に反してわりあい不真面目な男は元死刑囚である。誰にも無罪放免を言い渡されていないことを思えば依然現役であるかもしれない。さしずめここは広大な独房か、あるいは彼の世からの流刑地か。どこへも逃げ出せないよう雁字搦めに閉じ込められていたせいで、徹底的に守られてしまった皮肉の果て。どうにかこうにか瓦礫を退かして外へと這い出てみれば、何もかもが死に絶えていた。突然に降って湧いた圧倒的な自由を淡々と謳歌しているように見えるはず。多少足癖が悪い以外は攻撃性も控えめで、友の話を聞きたがる。場所を選ばずどこででも寝るくせ体の丈夫さは人並みで、しょっちゅう風邪を引いている。何でも選り好みせずよく食うが腹の強さもまた然り。総じてサバイバル適性は中途半端。学生時代は人文学を専攻しており、書籍の遺物には喜びを示しがち。
純
じゅん
- age
- 34歳
- height
- 160cm
- color
- オーベルジーヌ #37104b
もう使わないのに生理あるってなに?
人の体って…これ君に話すことじゃないか
……滅亡ってデリカシーも殺すわ〜
生に意地汚いわけじゃないはずなのに、なぜか1人になってから2年間も生き延びてしまっている。もしかしたら隕石がやってくるかもしれない、ほぼオカルト扱いしていたニュースが現実になって世界は死んだ。最初は希望を抱きながら他にも生きている人を探して、そして誰もいないと知ればそのまま気が狂った。ただずっと頭がおかしいままでいるのにも向いてる向いてないがあったようで、最終的に元々あった捻くれた言動が強まりイマジナリーフレンドを生み出す程度で落ち着いている。希死念慮があるのかないのかもわからないから、やっぱりちょっとおかしいままかもしれないけど。キャンプ動画から得た知識とか、妙に思い切りがいい部分を活かしてどうにか生きている。この腕で何度も泣いていたあの子の顔も、薬指に嵌めてる指輪をくれたあの人の顔もだんだん朧げになりながら。
要
かなめ
- age
- 17歳
- height
- 174cm
- color
- black #000000
あ? 死にたくならねえのかって?
毎日死にてえに決まってんだろ、クソが。
それでも、死ぬまで生きんだよ。今日を。
世界が滅んでからの三日間はそれほど不幸ではなかった。自分以外にも生存者がひとり居たからだ。"最後のふたり"の片割れであった幼馴染は、親や友人を失った絶望感に耐え切れなかったのか、自ら命を絶ってしまった。以来、幼馴染と三日間を過ごした中学校を拠点に、どうにかその日を生きている。元より愛想の良い男ではなかったが、存在しないはずのものが見えるようになってからは暴言ばかり吐いている。幼馴染を助けられなかった自分への怒りを受け止めて欲しい。そんな甘えが、"それ"を生み出したのかもしれない。壊れかけの精神とは対照的に身体はかなり頑丈らしく、期限切れの食料や泥水を口にしても腹を壊したことはない。学校の裏手にある神社には二、三日に一度、お参りをしている。境内に埋めた幼馴染の墓参りも兼ねているようだ。
キョウ
Kyo
- age
- 16歳
- height
- 151cm
- color
- ジャスパー・グリーン #368373
世界が滅んでせいせいした、
と言ったら、軽蔑する?
地球滅亡の前は、小規模な宗教団体の下で生きていた少女。その頃は人当たりが良く、よく笑顔を浮かべていた。それというのも、この団体では信仰の様式によって信者たちの暮らしにも調和と穏やかさが求められたため、周りから同調圧力がかかりそうせざるを得なかったのだ。全てが崩壊し、以降は干渉してくる存在も消滅した。本当は信仰などに関わらず自由に生きたかった少女は、自分の好きなように生きると決めた。学びが好きだから、この世界を学ぶことにした。師も存在せず、まともな教材もない。廃墟に転がるガラクタを拾ってはそれを観察して歴史を推測するといった、学習というよりも妄想遊びばかりを行っている。本来の性格はといえば、怒りっぽくて几帳面。意に沿わない何かがあればすぐに怒りを顕わにする。ただ、暴力性は皆無で、ふくれっ面になる程度。整理整頓が身に付いており、サバイバル用品を細々と仕分けして収納した上着を着ている。
真志
まさし
- age
- 15歳
- height
- 154cm
- color
- ドーンピンク #d9c2c6
明日はスーパーで缶詰集めしなきゃだ。
勿論、キミにも手伝って貰うからね?
ほら!僕たち、一蓮托生の仲なんだからさ。
次の日、フランス住まいの少年は日本の祖父母に会う為、初めてひとりで空を飛ぶ筈だった-。ひと晩の間に世界が滅んでなけりゃ。人類みんな姿を消してしまったのは3年前。明日のひとり旅に胸踊らせながら眠って目が覚めたら世界が終わってた。父も母も、隣人も友だちも、何処を探せど見当たらず。絶望した。ワァと泣き喚きもした。だけどお気に入りの小説のこと──突然ひとりぼっちになった"ぼく"が世界を旅する物語を思い出して、思い切って旅に出た。その物語では最後、彼は自分以外の人間と新たな家族を見付けたから。少年は本読みが好きなだけの普通の子どもで特別サバイバル知識はなかったが、幸い世界には本が残ってた。そうして本を頼りに旅を続けて3年目。今も生存者は見付からないし、人類の遺産は劣化が激しくなってきた。少年は元々、前向きな方じゃない。そんなでも諦めずに旅ができてるのは多分、"ともだち"のおかげだ。ただの妄想だけど。
ネイ
Nay
- age
- 25歳
- height
- 177cm
- color
- ウィンタースカイ #5c728a
ま、いーんじゃない。滅亡してたって。
無人も静かなのも、あたしは結構すき。
ましてやお前が居るんだし、十分でしょ。
地球の灰みたいな雪が降り積もり、ふとして白くなった世界でぽつんと目立つ金髪は、今日も食料を──もとい煙草を探して気ままに旅をしている。アジアの小さな島国の、そのまた端っこの南国で生を受けてからというもの、その顔立ちと髪はどうしたって奇異の目で見られることが多かった。だからというべきか本人の性質か、何かと一匹狼ぶって生きてきたらしい。勝手に押し付けられるおしとやかなハーフ女性像に中指を立て切り落とした金髪も、本当はベリーショートだったけど、しかし今は何だっていい。あえて男社会で生きてやるべく取得した大型トラック免許は、動く車を見つけられたら存分に行使している。信号待ちの無い世界で何かしらの使命に突き動かされるでもなく、煙草を見つけたと思えばオイルの切れたライターにくずおれたり、誰かの庭から蕗の薹を拝借して鍋をしたり、残っているか分からない温泉まで車を飛ばしたり、終末を大いに謳歌する日々だ。
センセイ
せんせい
- age
- 40歳前後
- height
- 174cm
- color
- 煙草色 #7D541C
神とやら残すノアを選び違えたね。
舟の知識も残す子種もないというに…まあ、
オリーブくらい探してみるか。今日の飯だ。
この世界が壊れる前から、執着という概念を持たない人間だった。かつての血縁、家族、呼ばれる機会の乏しかった自分の名前さえ早々に記憶から取りこぼして、変わり果てた世界になにかを言うでもなく。唯一、鞄に残っていた煙草のカートンを過去を馳せるように吸いはするが、非現実的な“友だち”とやらが煙草が尽きるまでに現れていなければ、生い茂った苔か何かに紛れてとうに朽ちていても可笑しくはなかった。ひとり生きるには心許ない体力の中年男は、無茶と無謀を好まぬ低エネルギー指標とかつての知識の欠けら、そして暇つぶし相手によってかろうじて今日まで生き延びてきた。歳のせいか上から目線になりがちな横柄さと、口ばかりで腰は重い理不尽さはちらつくが、唯一の話し相手の出方次第では“素直”の文字も脳内の辞書に思い出せるのかもしれない。そうして取り留めもない話をしながら、あとひと箱だけを残した煙草の吸い方を考えあぐねている。
拓也
たくや
- age
- 19歳
- height
- 170cm
- color
- オセロ #5e4b42
ぼくが死んだら人類滅亡なのかな?
ま、生きてたとこでぼく一人じゃあ
滅亡みたいなもんだし責任ないよね。
少年は生まれつき要領が良かった。ものは作るより壊すほう、大人数より一人遊び、サッカーよりゲームが好きだったけれど、教職であった両親の望む心優しく社交的で模範的な少年像を想像することもできたから、その通りに演じ続けた結果、友人も多く教師からの信頼も厚い好青年に成長した。そんな自慢の息子が自らタガを外したのは高校2年の夏のことだ。ある夜にテレビでやっていた古い映画を見て、急に悪いことがしてみたくなったのだ。線路を歩くなんて人に迷惑がかかるし、バイクだって家にはなかったので、家の車を借りて適当に遠くまで行ってキャンプでもして数日したら帰るくらいの軽い計画だった。途中で捕まったらそれはそれ、親の驚く顔が見てみたいなんて気軽な気持ちで始めた家出を咎められることはなく、ある晩の寝床とした山奥で衝撃を感じて次に気がついたときには世界が滅んでいた。
灯
ともり
- age
- 14歳
- height
- 160cm
- color
- 片すみのないしょ話 #823968
まだ誰かいるなら、探してやらなきゃな。
俺とお前と一緒にさ、
新しい世界とか作れちゃうかも!
世界に自分一人が生き残るというシチュエーションにはワクワクするタイプ、だった。実際そうなってみるまでは。正義感と好奇心が旺盛で、新しい物事には積極的に触れてみたいと思う、プロトタイプをなぞったようとも言えそうな元気の良い少年。多少無鉄砲なきらいがあるもので生傷が絶えないが、年々少しずつそれも減っているのは、誰に知られることがなくとも成長の証か。円満な夫婦の下、年の離れた兄と姉が一人ずつ居た末っ子気質。小学校ではバスケ部に所属していた。――少年は、数年前から続く"今の世界"で、どこかにいるかもしれない誰かに出会いたいと思っている。その時、いつもとなりにいてくれる君がどうなるのか、については、心のどこかで蓋をしたまま。